モルドバ共和国と日本の架け橋を担う企業へ

ごあいさつ
モルドバ共和国はルーマニアとウクライナに挟まれた小国です。時折外国人から東欧最貧国と言う言葉を耳にしますが、正直私はこの言葉を聞くのも使うのも好きではありません。皆さんも一度キシナウの街をご自分の目でご覧になればお分かりになりますが、アジアやアフリカの貧しい国々とは違い、犯罪などの危険な匂いが全く感じられないばかりか、モラルが非常に高く礼儀正しい国民だからです。当社はそんなモルドバ共和国の首都キシナウに現地法人を構えるコンサルティング会社です。
モルドバは独立した1991年に日本と友好関係を結んでおりますので、両国の交流が始まってまだ20年しか経っておりません。しかしこの間、日本政府によるODAを通して農業、医療、エネルギーなど様々な分野への無償援助が行われており、モルドバ国民の日本への親近感や高感度は着実に上昇カーブを描いて来ております。また企業レベルにおいても、モルドバで生産されているワインや衣類などの日本への輸出がおこなわれるようになり、モルドバでも家電、自動車、農機、建機、電動工具、PC、デジカメ、ミシン、医療機器、化粧品などさまざまな日本製品を至る所で目にするようになりました。
モルドバは確かに経済的に貧しい国ではありますが、ここの人々が新しい物を購入する際の判断の基準はお隣の国ルーマニアとは大きく異なっています。私は6年間ルーマニアにも在住しておりましたが、モルドバが歴史的に同じ民族だったとは到底思えないような事柄が幾つもあります。これもそのうちの一つですが、モルドバ人は安物買いの銭失いはしない国民だという事です。所持金が足りなければ、待ってでも品質の良い日本製品を買ってくれるような、辛抱強く、長い目で物事を考える賢い国民なのです。
政治的な側面から述べると、独立以降続いていた民主主義政権が2001年に再度共産党政権(個人的には独裁政治だと思っておりますが)に逆戻りし、それが8年間も続いた事により、経済は衰退し国民の生活も苦しさを増しました。しかし2009年4月の学生デモをきっかけに、野党民主主義連合が共産党からの政権奪回に成功し、現在はEU加盟を目標に外交政策が進められ、法やインフラ整備もEU寄りに改革が進められております。そして今までロシアに頼りっきりだったエネルギー資源もEUからの輸入が増大傾向にある状況です。とは言えEU加盟条件をモルドバがクリアーするにはそれ相応の年月を必要とするでしょう。
資源がなく領土もそれ程無いモルドバの現状を考えると、個人的には今は長期的な視野に立った大きな産業改革を進め、それに沿った人材育成に力を注ぐのが得策ではないかと思っております。EUとロシアのボーダーライン上にあるモルドバの立地条件をネガティブに受け止めるのではなく、メリットと考えそれを生かすような産業構造改革が求められるでしょう。「人は金成り」勤勉で働き者で教養もモラルも高く忍耐強いモルドバ国民が国の財産です。資源小国でありながら経済大国と言われる国に成長した日本だからこそ、冷静かつ的確な視点でモルドバと対峙しモルドバの将来にとって有効な一石を投じる事が出来るのではと考えております。
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